世界に名だたるドラマー、ジェイムス・ギャドソン、バーナード・パーディー、スティーヴ・ジョーダン。ぼくのようなアマチュアドラマーにとっては、好きと言うのもおこがましい、音楽の歴史といってもいいくらいものすごいドラマーの方々です。
彼ら3人のドラマーの共通点といえば何が思い浮かびますか?
やっぱり、心地よいグルーヴでしょうか?
いいえ、違います。そうなんですけど、ここでは違います。
共通点はスティックなんです。
彼らが使っているスティックにはとある特徴があるんです。
彼らは皆、普通のスティックよりも、細くて長いスティックを使っているんです!!!
これ、なんか不思議な共通点だと思いませんか?
そんな不思議な共通点がある理由をここでは解き明かしていきたい、と言いたいところなんですけど、なんで彼らが細長いスティックを使っているのかはぶっちゃけ全然わかりません。
というわけで、ここではそんな彼らのスティックを買って使ってみたぼくの感想を書いていきます。
バーナード・パーディーモデルを使う2人の偉大なドラマー
ぼくがジェイムス・ギャドソンとバーナード・パーディーの存在を知ったのはほぼ同時期でした。音楽専門学校に通っていた学生の頃、授業の一環で見た彼らの教則ビデオで知ったんですよね。
その時ぼくはロック少年だったので、彼らのプレイは何が何だか、何がすごいのかわからず、とりあえずあんなフレーズはできない、みたいな感じで見ていました。
その後は色々音楽を知り、彼らの映像も何度も見て学んだりしていました。
その時に気がついたのは、「ギャドソンがパーディーモデルのスティックを使っている!!」ということです。で、パーディーはもちろん自分のパーディーモデルを使っている。つまり2人の偉大なドラマーは同じスティックを使っていたんです。
2人とも、今はもうなくなってしまったスティックメーカーのカペラのバーナード・パーディーシグネチャーモデルのスティックを使っていたわけです。
世界的なグルーヴドラマー、もしかしてライバル関係にもあったりするのかも?というドラマーが同じスティックを使っている、しかもその人のモデルのスティックを使っているって、なんか興味湧きませんか?実は大の仲良しだったりするんすかね?
まあ、とりあえずぼくは買ってみました。バーナード・パーディーモデル。記憶が定かではないですが10年以上前に買ったものです。まだ部屋に転がっていました。
材質はヒッコリーでサイズは425mm ×14.2mmです。かなり特殊なサイズ感だと思います。
ニコちゃんマークでプリティーさを演出 標準サイズのvic firth 5Aと比較。長い! チップはよくあるティアドロップ型、ちょっと大きめな印象
アメリカっぽい大ざっぱなグリップエンド。精度低い(笑
当時は、使ってみて何か分かることがあるかなーと若干の期待もありつつ買って使ってみたんですけど、「長いからタムに届きやすいなー」くらいしか思わなかった気がします。あとは意外とチップが大きいので、細いわりにラウドにもいけるなと。まあ長いから遠心力も稼げますしね。
とはいえ、ぼくにはほとんど使えないスティックでした。というのもニスのせいで。
当時のぼくはニス塗りのスティックが苦手だったので、それに手こずって使えなかったんですね。今ならニス有りの方がいい派なので使いたいんですが廃盤。残念。画像の手持ちのものは曲がってしまっているのでちょっと使えません。
スティーヴ・ジョーダンのスティックも細くて長い
ギャドソンとパーディーの2人に比べれば若手のドラマーと言えるスティーヴ・ジョーダンも、その心地よいグルーヴ感で世を席巻している人だと思います。いわゆるグルーヴ系と呼ばれる界隈の人ですよね。彼も細くて長いスティックを使っています。
ちなみにスティーヴ・ジョーダンも以前はパーディーと同じカペラというメーカーからシグネチャーモデルを出していました。このころはまだ普通のバランスのスティックでした。
が、ヴィック・ファースから新たに出した彼のスティックは細くて長いという特殊なバランス。
材質はヒッコリーでサイズは419mm×13.3mmです。
サインが見れるのはシグネチャーモデルのいいところ vic firth 5Aとの比較。やっぱり長い 四角いチップ。ポーカロモデルとも近い形
こちらも長いのが特徴ですが、それに加えて細さも特徴ですね。13mm台というのはジャズドラマーが使うイメージがあります。それでいてこの長さ、不思議なバランスです。ぼくにはこの細さがちょっと慣れない感じがありました。
もう少し普通のスティックがいい
ギャドソン、パーディー、ジョーダンのグルーヴ系のドラマーは細くて長いスティックを使っている、つまり、細くて長いスティックを使っているドラマーはいいドラマーだ!と思い込んでいた時代がぼくにはありました。アホですね。
その上で、パーディーモデルとジョーダンモデルのスティックはぼくにはちょっと合わなかったんですけど、長いスティックは使いやすいなと思い始めたんですよね。
というわけで、ぼくも自分にしっくりくる「細くて長い」スティックを使いたいなーと思っていました。もう少し細くて長くなくてもいいんだよなと。んで数年前にたどり着いたのがラディックのJazzです。
ヒッコリーでサイズは410mm×14mm。先の2つのモデルよりももう少し標準に近づいたイメージです。
ラディックのスティックは割と珍しい気がする vic firth 5Aとの比較。そこまで長くない ジョーダンモデルに近いチップ。このチップがイイ!
このスティックはジョーダンモデルよりももうちょっと普通のスティックよりのものが欲しかったぼくにとってはベストでした。ニス塗りなのも好みです。
バランスはテーパーが太めなのでチップよりの重心。でもチップが小さいので繊細にいける。Jazzという名前だけあって繊細なプレイ向きのスティックなのかなと思います。
ちょっと長めで繊細なスティックを探している人は一度お試しあれ。
結局理由はわからない
しかし、この共通点はなんなんでしょうね。グルーヴ系のドラマーは細くて長いスティックを使っているという。
ぼくはドラマーの友達とかいないので話せる人がいないんですけど、こういう話題って面白くないですか?
ギターの人とかってこういう楽器にまつわる話をバンド内でしたりしているから羨ましいんですよねー
バンドにドラマーは一人しかいないから、こういう話ができる人が欲しいなと思っている昨今、こちらからは以上です。

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